蚊の季節になってきましたね。最近は1年中見かけるような気もしますが(笑)
そんな蚊の発するあの「プ~ン」っていう音、ほんとに不快ですよね?
夜、部屋の電気を消して寝ようとすると耳元で「プ~ン」。急いで電気をつけて探しても見当たらない。また寝ようとすると「プ~ン」と・・。
みなさんも1度や2度はそんな経験があると思います。
それで、蚊についてちょっと考えたんですが、音を出さずにこっそり近づけば血を吸う成功率も上がるのに、どうしてわざわざ宣戦布告のようなあんな音を出しながら近づいてくるんでしょうか?
という事で今回は蚊の生態について調べました。
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プ~ンは羽音
よく「蚊の鳴くような声」とか言ったりするんであの「プ~ン」って音は蚊の鳴き声と思っている方もいるかもしれませんが(いませんかね?)あれは蚊が飛ぶときに出す羽音です。
蚊は、1秒間に500~1000回の羽ばたきを繰り返しながら、時速8Kmという速さで飛んでいます。その羽ばたきから出る高周波が「プ~ン」という不快な音の正体です。
それにしても、1秒間に500~1000回ってすごい回数です。ちなみにトンボや蛾などの大きな昆虫で毎秒約20回、ミツバチでも約250回、小さな虫ほどその回数が多くなります。
飛ぶ速さはミツバチがダントツに速く時速50Km、「羽ばたく回数が多い = スピードが速い」とならないところがおもしろいですね。蚊は時速8Kmですから、風速2mの風でまともに飛べなくなるようです。高層マンションの3階以上には蚊が飛んでいけないという話もうなづけます。
雄と雌では「プ~ン」が違う
その不快な音「プ~ン」ですが、蚊の羽ばたきから出る周波数はオスとメスでは違っていて、その音の違いでパートナーを探して求愛行動をとっているらしいんです。
暗い場所で行動する蚊にとって、あの「プ~ン」は異性を探すのに欠かせない「プ~ン」だったんですね~。
具体的には、オスの蚊とメスの蚊は、一緒になると羽ばたきの回数を調和させて(オスに合わせるのでも、メスに合わせるのでもなく)わずかな調整によって複雑に調和した音色を作り出して、1秒あたりおよそ1200回羽ばたいたときに出る音にします。この音色が、求愛の音色となるようです。
そう考えると、あの「プ~ン」もすこしは心地よい感じの音「蚊の愛の調べ」に聞こえるかもしれませんよ、無理ですか?w。
血を吸うのはメス しかも主食ではない
これはご存知の方も多いと思います。血を吸うのはメスの蚊だけで、オスは血を吸いません。メスの蚊もいつも血を吸うわけではなく普段は花の蜜や草の汁などを吸っています。
メスの蚊が血を吸うのは交尾のあと、産卵のために必要な栄養を確保するために血を吸います。血を吸う頻度は3~7日に1度で、一生の内に吸血する回数は3~4回です。
オスは交尾のあと死んでしまいますから一生「草食系」でメスは交尾のあと「肉食系」に変貌するって感じですね~。
ところが、メスは吸血しないでも産卵することができます。ただ、その場合は1度に10個程しか卵を産めません。吸血した場合だと、500~600個の卵を産みます。
そりゃあ、やっぱ吸うでしょう(笑)。
蚊は殺人生物ナンバーワン
今回、蚊について調べてみて、その恐ろしさについてもいろいろとわかったことがあります。
蚊は様々な病気を媒介します。
日本脳炎
コガタアカイエカが豚の血を吸うとこの蚊の持っているウイルスが豚の体内で増殖、その豚の血を吸った蚊が人の血を吸うことで人が感染する。
感染すると発熱・頭痛・吐き気・意識障害・痙攣などの症状が出て、30%の確率で命に関わる。
マラリア
熱帯や亜熱帯地域で流行、日本で発症する人はほぼいない。しかし旅行等で感染してしまう人が、毎年100人くらい報告されている。
マラリアに感染した人の血を吸った蚊が、感染していない人の血を吸うことで感染。感染すると発熱や嘔吐・頭痛・筋肉痛などの症状がみられる。
デング熱
東南アジアで多く発症していた病気、今は媒介する蚊の生息域が広がって、ハワイでも感染者が出ている。
デング熱に感染した人の血を吸った蚊が、感染していない人の血を吸うことで感染。感染すると発熱・頭痛・関節痛・発疹などの症状。
西ナイル熱
1999年以降アメリカで流行、日本でも上陸が心配されている。
西ナイル熱に感染した鳥の血を吸った蚊が、人の血を吸うことで感染。感染すると発熱や頭痛・筋肉痛などの症状。
蚊の恐ろしさについてはビル・ゲイツも自信のブログで取り上げています。
1年間で人間を一番多く殺している生物は毒蛇やサメやワニなどではなく蚊だそうです。その数72万人以上。
出典www.gatesnotes.com
こんな怖い動画もあります。
youtu.be
やっぱり刺されない方がいいみたいですね。「愛の調べ」なんて言ってられません!
今回は蚊の羽音について調べたんですが、蚊って恐ろしい生物って事を改めて知ることができました。
そこで最後に、今回知ることが出来た「蚊に刺されないようにする方法」についていくつか記述しておきます。
蚊の繁殖を防ぐ
蚊は少しの水場でも産卵します。そして卵がかえり、ボウフラになりさなぎになって蚊の成虫になります。
http://www.kincho.co.jp/gaichu/ka.html
産卵させないように屋外の雨水桝や鉢植えの水受皿に水をためないようにしましょう。
わざと水場を作り、そこに産卵させて、ボウフラになった状態で水を捨てるというトラップ的な方法もあります。
(このボウフラですが、メスの蚊を引き付けているらしいです。「ここは安全だからここに卵を産んでもっと仲間を増やして~」ってな感じで)
あとは、ボウフラをめだかに食べてもらうという方法も・・。メダカはボウフラが大好物です。我が家のビオトープのメダカもよくボウフラを捕って食べてます。
余談ですが、ボウフラの名前の由来は泳いでる姿がクネクネと、棒を振っているように見える事によります。地方によってはボウフリとも。
侵入を防ぐ
繁殖を防いでも違う場所からやって来る蚊もいます。網戸の目を細かい物にしたり、すき間を埋めたりして蚊の侵入を防ぎましょう。
それでも侵入して来たら、殺虫剤系に頼るしかありません。 殺虫剤が苦手な人はお酢をコップに注いで置いておくと、蚊がお酢の方に行って刺されないという方法もありますが、試したことはありませんので、真価のほどはわかりません。
あと、蚊の嫌がる周波数を出して寄せ付けないっていうアプリもありますが、これも効果があるかどうかは?です。
matome.naver.jp
蚊に刺されやすい人
- O型の人
- 太っている人(汗をかく)
- 妊婦(呼吸数が多くなり二酸化炭素を多く出す)
- 子供(体温が高い、代謝が良い)
- 飲酒した人(体温が上昇、発汗)
- 黒い服の人(イエカは黒い色を好む)
- 香水をつけている人(花の香りを好む)
また遺伝的に刺されやすい人もいるらしく、蚊は人から発せられる物質(体臭)に激しく好みがあり、それには遺伝子が強く影響していることがわかっているそうです。
遺伝子組み換え蚊
蚊を殺虫とか防虫とかとかではなく、絶滅させてしまおうとする研究が行われています。それが、人類最強の敵に挑むための「最後の切り札」と言われる研究「遺伝子組み換え蚊」です。
イギリス・オックスフォードにあるオクシテック社の社長、ヘイディン・パリー氏のはなし
「我々が遺伝子組み換えをしたオスのネッタイシマカと自然界にいるメスが交尾をすると、メスは卵は産めますが、その卵から生まれた蚊は成虫になる前に必ず死んでしまいます。遺伝子組み換えによって、そのようにプログラミングされているのです。
蚊を減らすには、野生のオスの蚊よりも多くの遺伝子組み換え蚊を自然界に放ち続ければいい。そうすれば、メスは遺伝子組み換えしたオスと交尾をする可能性が高くなり、世代を経るごとに蚊の数が急激に減少していきます。
遺伝子組み換え蚊は、デングウイルスを媒介するネッタイシマカの卵に、特定のたんぱく質を過剰生産する指示を出す特異遺伝子を注入して作ります。作られるたんぱく質自体は無害なのですが、過剰に生産されることで成長できなくなり、死んでしまうのです」
この研究、すでに各地で大規模な実験が行われて、自然界に遺伝子組み換え蚊が4000万匹以上放たれているそうです。
その効果や、後の自然界への影響について賛否両論あるようです。
gendai.ismedia.jp
最後に
みなさんは「モスキート音」ってご存知ですか?2005年にイギリス・ウェールズのハワード・ステープルトンという人が発明したそうで、深夜に店の前などにたむろする若者たちに不快音を聞かせて退散させるために作られました。
その音が蚊の「プ~ン」に似ているから「モスキート音」と呼ばれているだけで、直接蚊には関係ありません。
若い人にしか聞こえない不快な周波数ってどんな音でしょう?みなさんはどこまで聞き取れますか?
youtu.be
いかがでしたか?
今回は蚊についていろいろと調べましたが、結論として改めて蚊の怖さを知るいいきっかけになりました。
みなさんも、これからの季節、刺されないように十分注意してお過ごしください。以上さるオヤジでした。
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